イギリス映画やドラマを見ていて、ネイティブが何を言っているのか全然わからないと感じた経験はありませんか?
日本人の英語学習者は、アメリカ英語に慣れている方が多いので、最初はイギリス英語のリスニングに苦戦することもあります。
このような疑問や悩みを抱えている方もいるかもしれません。
この記事ではイギリスに9カ月間留学経験のある筆者が、イギリス英語のリスニング力をアップさせる4つのコツや、イギリス英語のリスニングにおすすめの教材、アプリ、YouTubeを紹介します。
TOEIC、英検、大学入試共通テストでイギリス英語が使われることはあるのかについても解説しますので、ぜひ参考にしてください!
学生時代に大学を1年休学し、イギリスに9ヶ月間留学。
日中は現地の小中学校で日本語教師のアシスタントを務めながら、公立カレッジの夜間コースでイギリス英語を学んだ。
歴史的な建造物、緑豊かな公園、近代的なビルやお店が一体となった、ロンドンの独特の雰囲気が好き。
イギリスに行くなら、博物館や美術館巡り、ミュージカル鑑賞を楽しむのがおすすめ!
イギリス英語のリスニング力をアップさせる4つのコツ
英語でコミュニケーションをとる上で、相手の話をしっかり理解できるリスニング力はとても大切です。
イギリス英語はアメリカ英語とは違う特徴があるため、アメリカ英語を学校で学んできた日本人にとって、最初は難しく感じてしまうこともあるかもしれません。
しかしコツを押さえて練習すれば、イギリス人ネイティブの英語がしっかり理解できるようになります。
イギリス英語のリスニング力を効果的にアップさせるためのコツを4つ紹介しますので、一つずつ詳しく見ていきましょう。
コツ①:イギリス英語を出来るだけたくさん聞く
まず大切なことは、とにかくイギリス英語を出来るだけたくさん聞くことです。
イギリス英語の発音やイントネーションに慣れるためには、とにかくリスニング時間を増やす必要があります。
BBCのサイトや、リスニング教材、YouTube、アプリ、ポッドキャストなど、何でもかまいません。
無料で気軽に聞けるもの、移動中や作業中に聞き流せるものも、たくさんありますので、上手く活用して、リスニングの機会を増やすようにしましょう。
コツ②:イギリス英語の発音の特徴を学ぶ
イギリス英語の発音の特徴を学ぶことはリスニング力アップのためにとても重要です。
イギリス英語とアメリカ英語では、子音や母音の発音に違いがあります。代表的な例を2つ見てみましょう。
Rの発音
「R」は、イギリス英語では母音が続くときのみ発音されます。「R」のあとに子音が続くときや、単語の最後に「R」が来るときは発音されません。アメリカ英語では「R」はいつも発音されるのが特徴です。
- 🇬🇧teacher(単語の最後のRが発音されない):
- 🇺🇸teacher(Rはいつも発音される):
Tの発音
アメリカ英語では母音と母音の間の「T」の音が「D」や「R」」の音に変化しますが、イギリス英語では「T」は「T」のまま発音します。
例えば「better」は「T」と「R」、母音の発音の違いなど、複数の要素が重なるため、イギリス英語とアメリカ英語で全く違った音に聞こえます。
「better」の発音は、イギリス英語では/ˈbet·ər/、「ベター」となりますが、アメリカ英語では/ˈbet̬·ər/、「ベラー」「ベダー」のように発音されるのが特徴です。
- 🇬🇧 better(ˈbet·ər):
- 🇺🇸 Water(bet̬·ər):
イギリス英語の発音の特徴に関してはこちらの記事で詳しく解説しています。
イギリス英語とアメリカ英語、それぞれの発音の違いを理解しておくことで、ぐっとリスニングしやすくなるでしょう。
コツ③:イギリス英語ならではの単語を学ぶ
イギリス英語ならではの単語の知識を増やすこともリスニング力アップには欠かせません。
イギリス英語とアメリカ英語では、同じ意味でも単語が違うことがよくあります。
例えば、地下鉄を意味する単語は、イギリス英語では「Underground」、アメリカ英語では「Subway」ですが、単語の違いについて知らなければ、仮に聞き取れたとしても意味がわからないということになってしまいます。
イギリス英語とアメリカ英語の単語の違いについてまとめた資料はこちら。
無料でダウンロードできますので、ぜひご活用ください。
コツ④:英文字幕・テキストなど文章を見ながら聞く
イギリス英語の音声だけを聞いてもなかなか理解できない場合は、英文字幕やテキストなどの文章を見ながら聴くようにしましょう。
単語の発音とスペルを頭の中で一致させることは、リスニング力アップに非常に効果的です。
イギリス英語が学べるYouTubeには、英文字幕付きで編集されている動画がたくさんあります。
字幕付きの動画でなかったとしても、YouTubeのほとんどの動画は、字幕ボタンを押すと自動で英文字幕が表示されるので、文章を見ながらのリスニング練習にぴったりです。
Amazonが提供しているサービス、「Audible」を活用するのも良いでしょう。「Audible」は、プロのナレーターが本を朗読する音声が聞けるサービスです。
イギリスの小説や、イギリス英語が勉強できる参考書などが音声で聞けます。
お気に入りの洋書や参考書がある方は一度試してみてはいかがでしょうか。
Audibleの30日間無料体験はこちら。
イギリス英語のリスニングにおすすめの教材
「本や参考書を使ってリスニングを練習したい!」
そんな方のために、イギリス英語のリスニングに特化したおすすめの教材を2冊紹介します。
教材①:本場のイギリス英語を聞く
現地イギリスで録音された、生のトーク音声をもとにリスニング練習できる、貴重な1冊です。
アフタヌーンティー、ハリーポッター、ビートルズなど、イギリスならではのトピックについて、現地の関係者に直接インタビューした音声が聞けます。
スピーカーの出身地はロンドン、スコットランド、アイルランドなどさまざまで、まさにリアルなイギリス英語に触れられる教材であると言えるでしょう。
教材②:究極のイギリス英語リスニングDeluxe
イギリス英語の初級〜中級、6000語レベルの語彙を使用したリスニング教材です。
ネイティブがよく使うナチュラルな表現が多く盛り込まれており、実践的なリスニング練習に適しています。
英文内容は、日常生活、ビジネス、観光、歴史、文化とバラエティに富んでいるため、最後まで飽きることがありません。
標準発音だけでなく、スコットランドやウェールズなど、地方のアクセントも収録されており、多様なイギリス英語を理解できるリスニング力が身につきます。
イギリス英語のリスニングにおすすめの書籍をもっと知りたい!という方は以下の記事をご覧ください。
イギリス英語のリスニングにおすすめの無料アプリ
無料アプリを使ったリスニング練習も、非常に手軽でおすすめです。
リスニング力が鍛えられる無料アプリを、厳選して2つ紹介します!
無料アプリ①:Learn English Podcasts
British ConcilのPodcastをエピソードごとにダウンロードできるリスニング練習用アプリです。
エピソードのトピックは日常英会話からビジネス英語、最新ニュース、英語学習に関するアドバイスまで幅広い話題が取り上げられています。
英文トランスクリプト付きで、音声が流れている箇所がひと目でわかるようになっているため、英文の内容がわからなくても学習しやすいのがポイントです。
無料アプリ②:Radio Stations UK – Live FM
イギリス国内で放送されている800のラジオ局放送やポッドキャストが簡単に聞ける画期的なアプリ。
「トップラジオ局」から、人気のチャンネルを選んでも良いですし、音楽、スポーツ、ニュースなど自分の興味があるジャンルにしぼって探してみても良いでしょう。
イギリス各地の、ローカルなラジオ局放送が聞けるのも大きな魅力の1つ。
例えば「Liverpool(リヴァプール)」「Manchester(マンチェスター)」など、自分が行きたい街の名前で検索すれば、その街で流れているラジオが聞けます!地方アクセントのリスニング練習に最適です。
「イギリス英語の勉強アプリだけで完結したい!」という方はこちらの記事をご覧ください!
イギリス英語のリスニングにおすすめのYouTube
YouTubeは楽しくイギリス英語に触れながらリスニング力を高められる、最高のツールです。
リスニング練習にぴったりのチャンネルを2つ紹介します。
YouTube①:Crown Academy of English
英語教授法(TESOL)の資格を持つ、Andrewさんが本格的な英語レッスンを毎週配信しているYouTubeチャンネルです。
リスニング練習用の動画は、先に語彙や質問を確認した上で音声を2回聞き、質問の答え、ディスカッションという構成になっています。
スクールで教えてもらうようなリスニングレッスンがYouTubeで受けられるのが魅力です。
YouTube②:イギリス英語の手帖
イギリス人ネイティブの音声とともに基本的な英語表現や単語・熟語が学べる、聞き流し動画を多数配信しています。
英語学習レベル別に、繰り返しリスニングトレーニングができるショート動画もありますので、ぜひチェックしてみてください。
TOEIC、英検、大学入試共通テストでイギリス英語が使われることはあるのか
イギリス英語はTOEIC、英検、大学入学共通テストなどで使われているのでしょうか?
それぞれのテストでどのようにイギリス英語が使われているのか見ていきましょう。
TOEIC
TOEICのリスニングでは、イギリス英語の音声が使われています。
アメリカ英語、イギリス英語、カナダ英語、オーストラリア英語(ニュージーランド英語含む)の発音が使われており、それぞれのアクセントに慣れておくことが重要です。
英検
英検の場合、英検2級のリスニングまではアメリカ英語が中心ですが、英検準1級以降、リスニングでイギリス英語が出題されます。
準1級以上の合格を目指すなら、イギリス英語のリスニング対策も行う必要があるでしょう。
大学入試共通テスト
大学入試センターは2019年8月23日、英語の試験で、イギリス英語を使用することもあると発表しました。
実際に2020年の試験以降、大学入学共通テストでイギリス英語が使用されるようになり、リスニング問題でも一部イギリス英語の音声が使われています。
イギリス英語のリスニング力がアップすれば、TOEIC、英検、大学入試共通テストといった、就職、進学に関わる、重要な試験においても、良い結果が得られやすくなると言えるでしょう。
まとめ
今回はイギリス英語のリスニング力をアップさせる4つのコツ、イギリス英語のリスニングにおすすめの教材、イギリス英語のリスニングにおすすめの無料アプリ、イギリス英語のリスニングにおすすめのYouTube、TOEIC・英検・大学入試共通テストでイギリス英語が使われることはあるのか、について解説しました。
- イギリス英語のリスニング力をアップさせる4つのコツ
1. イギリス英語を出来るだけたくさん聞く
2. イギリス英語の発音の特徴を学ぶ
3. イギリス英語ならではの単語を学ぶ
4. 英文字幕・テキストなど文章を見ながら聞く - イギリス英語のリスニングに特化した教材で学ぶ
- 無料アプリなら手軽にリスニング力が鍛えられる
- YouTubeで楽しくイギリス英語に触れながらリスニング力アップ
- TOEIC、英検、大学入試共通テストでもイギリス英語は使われている
イギリス英語のリスニング力をアップさせることは、イギリス映画やドラマがより楽しめるようになるだけでなく、TOEIC、英検、大学入試共通テストといった将来に関わる大切な試験においても役に立ちます。
毎日イギリス英語をたくさん聴いて、リスニング力アップを目指しましょう!
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