イギリスの映画やドラマを見ていて、「スラングの意味がまったくわからない!」と戸惑ったことはありませんか?
ネイティブ同士の日常会話ではスラングが非常に頻繁に使われていますよね。
しかし私たち日本人が英語の授業でスラングを習うことはあまりありません。
「英語力にはある程度自信があるけど、スラングは全然知らない。」
という方も多いのではないでしょうか?
今回はこちらの動画で紹介したフレーズをもとに、イギリスに9ヶ月間留学経験のある筆者が、イギリス英語の日常会話に必須のスラングを25個、挨拶、褒め言葉、悪口などシーン別に解説します。
イギリス旅行や留学を検討されている方はぜひチェックしてくださいね!
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イギリス英語の必須スラング:挨拶・感謝
1. You alright?【こんにちは】
「You alright?」は、「Are you alright?」の省略形です。
イギリス英語では、「Hello.」のように、軽い挨拶として使われています。
イギリス人と出会ったときに「You alright?」と聞かれたら、「Yeah, I’m alright.」などと軽く返答すると良いでしょう。
2. What’s up?【調子はどう?】
「What’s up?」は「How are you?」のような意味で使われているスラングです。
返答は「Hi.」や「Nothing much.」などと答えるといいでしょう。
イギリス英語の「What’s up?」は何か問題がありそうなときに、心配して「大丈夫?」という意味で使われることもあります。
3. Catch you later.【また後でね】
「Catch you later.」は「また後でね」「さようなら」という意味のスラング表現。
直訳すると「あなたを後でつかまえるよ。」になりますが、実際は「Good bye.」や「See you later.」と同じような意味で使われています。
4. Cheers, mate.【ありがとう】
「Cheers, mate.」の「Cheers」は「ありがとう」、「mate」は「友達」という意味。
イギリス人男性がよく使うスラングで「Thanks.」のようにカジュアルな感謝の表現として使われています。
パブで店員さんから飲み物などを受け取るときにもよく耳にするフレーズです。
新しく学んだ単語やフレーズは反復して学習することで、短期記憶から長期記憶へ保存されます。
忘れないうちに口に出してみて、学んだ英語を自分のものにしてみましょう!
イギリス英語の必須スラング:提案
5. Fancy a cuppa?【お茶でも飲みますか?】
「Fancy a cuppa?」の「Fancy」は「〜が欲しい」「〜を好む」という意味の動詞。
「a cuppa」は「a cup of tea」の口語的表現です。
「Fancy a cuppa?」で「Do you want a cup of tea?」「お茶でも飲みますか?」という意味になります。
紅茶の国、イギリスならではのスラングですよね!
6. Have you got a minute?【ちょっといいかな?】
「Have you got a minute?」は誰かと少し話したいときに使われる口語表現。
「Have you got 〜?」は「Do you a have 〜?」と同じ意味で、イギリスでは非常によく使われる言い回しです。
「a minute」は「1分」なので、直訳すると「1分持っていますか?」となりますが、実際は「ちょっといいかな?」というようなニュアンスで使われています。
イギリス英語の必須スラング:質問
7. You got the time on you?【何時ですか?】
「Have you got the time?」は「何時ですか?」と尋ねるときの表現です。
この表現は「the」をつけるのが大切なポイント。
「the」をつけずに「Have you got time?」と言うと「時間ありますか?」という意味になるので、間違えないようにしましょう!
8. What are you on about?【何の話?】
「What are you on about?」は「What are you talking about?」と同じ意味のスラングです。「何の話?」という感じで使われています。
「What are you talking about?」よりもくだけた表現で、声のトーンなどによっては少し失礼に聞こえることも。
友達同士など、カジュアルな場面で使うようにしましょう。
イギリス英語の必須スラング:気持ち・状態
9. Knackerd【すごく疲れています】
「knackerd」はすごく疲れたときに使うスラング表現。
「tired」よりも少し強い意味で、「I’m knackerd.」で、「I’m really tired.」「I’m exhausted.」と同様のニュアンスです。
この表現はもともと、歳をとって使えなくなった馬や動物を殺す場所を「knacker’s yard」と呼んだところから来ています。
よく使われる表現ですが、人によっては、小さい子どもの前では使わない方が良いと言う人もいるので気をつけてくださいね。
10. Chuffed to bits.【本当に嬉しいです】
「Chuffed to bits.」は本当に嬉しいという意味の表現です。「Chuffed」だけでも嬉しいという意味で使われますが、「Chuffed to bits」の方がものすごく嬉しい、幸せというニュアンスになります。
「bits」は小片、細片を意味する「bit」の複数形。「to bits」で「粉々に」という意味の他、「very much」のように、「非常に、すごく」という強調の意味でも使われています。「Chuffed to bits」はカジュアルな表現ではありますが、不快感を与えるものではないので、非常に使いやすいスラングと言えるでしょう。
11. Buzzing【ドキドキしている】
「buzzing」はドキドキしている、嬉しくて興奮している状態を表す形容詞。
「buzzing」はもともとハチやハエなどが音を立てて飛んでいる様子を表す単語ですが、イギリスでは嬉しいときにも使える言葉なんです!
「I’m buzzing!」と言うと、「I’m excited!」「ドキドキする!」というような意味になります。
イギリス英語の必須スラング:褒め言葉
12. The bee’s knees.【それはすばらしい!】
「the bee’s knees」は「最高の人、もの」という意味のスラングです。
直訳すると「ハチの膝」。なぜ「最高の人、もの」という意味になるのか不思議ですよね。
語源には諸説あり、正確なものはわかっていませんが、1920年代の若者が自分たちが良いと思うものを、動物の一部に例えたことから生まれたとも言われています。
「That’s the bee’s knees!」で「That is great!」「それはすばらしい!」というような褒め言葉として使えますよ!
13. Wicked【最高、すごい】
「wicked」は「最高、すごい」という意味でよく使われているスラング。
もともとは「ひどく悪い、不道徳な」という意味のある単語ですが、正反対の意味をもつ褒め言葉としても使われているんです!
「That’s wicked!」と言うと、「That’s cool!」、「それはすごい!」というニュアンスになります。
14. Smashing【すばらしい】
「smashing」も「すばらしい!」という意味のスラングで男性、女性、ともに日常英会話でよく使う表現です。
「That’s smashing!」で「That’s great!」、「すばらしい!」という意味になりますので、ぜひ使ってみてください。
イギリス英語の必須スラング:困っている時
15. in a spot of bother.【ちょっと困っています】
「in a spot of bother」は「ちょっとしたトラブルに巻き込まれている」状態を指す表現。
「a spot of〜」は「少し」、「bother」は「困難」や「悩み」という意味の単語です。
「I’m in a spot of bother.」で、「I’m in trouble.」つまり「ちょっと困っています。」という風に伝えられます。
16. I’m in a pickle.【困っています】
「I’m in a pickle」も困った状況にあることを意味するスラング。
「pickle」は「ピクルス、酢漬け」の意味で、「酢漬けにされて瓶に詰められた野菜のように困っている状態」を表しているのだそう。
もともとドイツ語で使われていたそうですが、英語では1611年にシェイクスピアの「テンペスト」で始めて使われたと言われています。
イギリス英語の必須スラング:感嘆詞・呼びかけ
17. Blimey!【なんてことだ!】
「Blimey!」は驚いたときに使える感嘆詞です。
「Wow!」「なんてことだ!」のような意味で、良いときにも悪いときにも使える便利なフレーズ。
もともとは「God blind me!」「神様に目をくらまされた!」という表現が使われていましたが、次第に省略され、現代の「Blimey!」になりました。
18. There we go.【よっしゃ、よし】
「There we go.」は何か行動して、その行動が上手く行ったときに使う、呼びかけの表現です。
「That’s finished.」、「よっしゃ、よし」のような感じで使えますよ。
「Here we go.」も似たような意味でよく使われているので、一緒に覚えておきましょう。
19. Cheer up!【元気だして】
「Cheer up!」は誰かを励ましたいときに使えるフレーズ。
何か問題を抱えて悲しんでいる人に対して、「Don’t be sad.」「元気だして」というような感じで声をかけるときに使います。
カジュアルな表現なので、家族や友人など親しい間柄で使うようにしてくださいね。
イギリス英語の必須スラング:罵り言葉・悪口
20. Naff off!【どっかいけ!】
「Naff off!」は「Go away!」「どっかいけ!」という意味の罵り言葉です。
「Naff」という単語は日本語で言うと「ダサい」というような意味。
「Naff off!」と似たような意味のスラングに「Fuck off!」や「Piss off!」があります。
しかし、これらの表現は非常に下品なので、このような言葉を避けたい人は、「Naff off!」を使うという印象です。
21. Nutter【クレイジーな人、変わり者】
「Nutter」はイギリスのスラングで「クレイジーな人、変わり者」という意味。
例えば「She is a nutter!」というと「She’s crazy!」「彼女は正気じゃない」というような悪口になります。
イギリス英語の必須スラング:その他
22. Posh【上流階級、高級】
「Posh」は「上流階級、高級」という意味の言葉です。
少し皮肉っぽいニュアンスもあり、非常にイギリス英語らしいスラングと言えるでしょう。
ちなみに、元スパイス・ガールズのヴィクトリア・ベッカム(元サッカー選手のデイビッド・ベッカムの妻)は、そのクールな雰囲気から、イギリスでは「Posh spice」という愛称で呼ばれています!
23. Rozzers【警察】
「Rozzers」は「警察」という意味のスラング。
「Police」と同様に、組織としての警察を表しており、通常「the」をつけて、「the rozzars」で使われるのがポイントです。
「It’s the rozzers!」で「Here come the police!」「警察だぞ!」というように使われます。
24. Fetch【〜を取って戻ってくる】
「Fetch〜」は「〜を取って戻ってくる」という意味の動詞で、イギリス英語では人、犬、どちらに対しても使われる言葉です。
例えば「Fetch some milik.」で「Bring me some milk.」「牛乳を持ってきてください。」というように使えますよ。
一方アメリカ英語ではボールなど、物を投げて犬に取ってこさせるという意味が強く、人に使うのは好ましくないとされているので気をつけてくださいね。
25. Bob’s your uncle.【問題ないよ、大丈夫】
「Bob’s your uncle.」は「問題ないよ、大丈夫」という意味のユニークなスラングです。何かを簡単に早くできることを表現する表現で、「That’s finished.」のようなニュアンスになります。
直訳すると「ボブはあなたのおじさん」。
この表現の由来には諸説あり、はっきりしたことはわかっていません。
一説によると、1887年、イギリスのロバート・セシル首相(ボブ)が、甥のアーサー・バルフォアをアイルランド担当首席秘書官に任命したことから来ているそうですよ。
「Bob’s your uncle」は「ボブおじさんがいれば問題ない。」そして、一般的に「問題ないよ、大丈夫」という意味になったと言われています。
今回ご紹介したすべてのスラングを含む、イギリス英語必須スラング80選の聞き流しYouTube動画はこちら。
まとめ
今回はイギリス英語の必須スラング25個をシーン別に紹介しました。
- イギリス英語の必須スラング:挨拶・感謝
- イギリス英語の必須スラング:提案
- イギリス英語の必須スラング:質問
- イギリス英語の必須スラング:気持ち・状態
- イギリス英語の必須スラング:褒め言葉
- イギリス英語の必須スラング:困っている時
- イギリス英語の必須スラング:感嘆詞・呼びかけ
- イギリス英語の必須スラング:罵り言葉・悪口
- イギリス英語の必須スラング:その他
イギリス英語のスラングは、日本人にとってはあまり馴染みがありませんが、ネイティブ同士の会話ではあたり前のように使われています。
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