英語学習や留学に興味があればクイーンズイングリッシュという言葉を聞いたことがあるはずです。
クイーンズイングリッシュは英語学習者のみならず、ネイティブにとっても上品で教養のある英語に聞こえるため憧れる人がいるほど。
職場や留学先で品の良さをまとったクイーンズイングリッシュを話すと、一目置かれる存在になることは間違いありません。
では、クイーンズイングリッシュとは一体どんな英語なのでしょうか?
そして日本人がクイーンズイングリッシュを身につけることは可能なのでしょうか?
この記事ではイギリス・スコットランド在住13年の筆者が、クイーンズイングリッシュの特徴やおすすめの映画・教材を徹底解説します。
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イギリス北部スコットランド在住。関西出身。
大学在学中にカナダへ2年留学し英語と仏語を学ぶ。
大学卒業後、日系商社に勤務。
2011年結婚を機にイギリス・スコットランドに永住。
現在はスコットランド西海岸にある小さな町で子育てをしながら日本語教師として働く一方、フリーランスライターとして企業様のHP・コンテンツ・ブログ・メルマガなど幅広く執筆中。
趣味は読書、エクササイズ、ヒルウォーク、ガーデニング。
TOEICスコア930点、IELTSジェネラルモジュール バンド7.5
クイーンズイングリッシュとは
クイーンズイングリッシュとはイギリス標準英語を指す言葉で、容認発音(Received Pronunciation、RP)とも呼ばれます。
歴史的に見るとロンドンからイングランド南部の教養のある人々が話す英語として認知されてきました。
今では英国放送協会BBCニュースのアナウンサーが話す英語がこのイギリス標準英語。
そして外国人が学習するイギリス英語もイギリス標準英語で構成されています。
キングスイングリッシュとの違い
イギリス英語に興味のある人は、キングスイングリッシュという言葉を耳にする機会も増えてきたのではないでしょうか。
クイーンズイングリッシュとキングスイングリッシュに違いはありません。
そして両方ともイギリス標準英語です。
クイーンズイングリッシュ = キングスイングリッシュ = イギリス標準英語
イギリス君主が女王の時は「クイーンズイングリッシュ」という言葉を使い、国王が治世中は「キングスイングリッシュ」という言い方をします。
現在イギリスの君主は国王チャールズ3世なのでキングスイングリッシュという言葉が使われます。画像引用:エリザベス2世、イギリスの君主|Wikipedia、
1952年から2022年に崩御するまでの70年間、エリザベス2世がイギリスの君主として在位していたため、多くの人はイギリス標準英語のことをいまだにクイーンズイングリッシュと認識しているかもしれません。
チャールズ3世が在位してまだ2年にも満たないので、いままでの認識を改めるのは難しく感じますが、これを機にイギリス標準英語のことはキングスイングリッシュと呼ぶのだと覚えておきましょう。
しばらくはキングスイングリッシュが続きそう
2024年5月時点での王位継承順位はウェールズ公ウィリアム王子、ウェールズ公第1男子ジョージ王子と男性が続くため、しばらくはキングスイングリッシュと呼ばれる時代が続くと思われます。
▼ウェールズ公ウィリアム王子
画像引用:ウィリアム (プリンス・オブ・ウェールズ)
▼ウェールズ公第1男子ジョージ王子
画像引用:ジョージ・オブ・ウェールズ|Wikipedia
ブリティッシュイングリッシュとの違い
では、ブリティッシュイングリッシュはクイーンズイングリッシュやキングスイングリッシュとどう違うのでしょう?
クイーンズイングリッシュ(またはキングスイングリッシュ)イギリスで話されている標準英語で、BBCニュースのアナウンサーなどが話す英語のことを指します。
日本語でいうNHKのアナウンサーが話す標準語に当たります。
そしてイギリス英語を勉強している学習者が学ぶ英語もイギリス標準英語、つまりクイーンズイングリッシュ(キングスイングリッシュ)ということになります。
対して、ブリティッシュイングリッシュはイギリス国内で話されている色々な訛りや方言も含んだ全ての英語のことを指す広義な表現です。
イギリス国内には、
- ロンドンアクセント(通称:コックニー)
- バーミンガムアクセント(通称:ブルーミー)
- ニューキャッスルアクセント(通称:ジョーディー)
- グラスゴーアクセント(通称:グラスウィージャン)
など・・・
などたくさんの地方アクセントが存在し、その全てがブリティッシュイングリッシュなのです。
日本語でいうと、津軽弁も栃木弁も名古屋弁も大阪弁も広島弁も土佐弁も博多弁もまとめて「日本語」という感覚に似ています。
またブリティッシュイングリッシュは使う単語や発音の違いなどからアメリカ英語と比較することが一般的です。
クイーンズイングリッシュの発音の特徴
クイーンズイングリッシュ(キングスイングリッシュ)、つまりイギリス標準英語にはいくつかの特徴があります。
その中でも特に特徴的だと言われるのが以下の5つの発音です。
- 直後に母音が続かないR
- 長めの母音/ɑː/
- 語末のRに母音が続くときのリエゾン
- 割り込みR
- はっきりと発音される T
- /j/の前の子音/t/, /d/, /s/を発音する
特徴①:直後に母音が続かないRは発音しない
まず特徴的なのが「R」の発音。
単語中や最後にある「R」は、直後に母音が続かない限り発音しません。
イギリス標準英語発音 | アメリカ英語発音 | |
Car | /kɑː/ | /kɑr/ |
Farm | /fɑːm/ | /fɑrm/ |
Father | /ˈfɑːðə/ | /ˈfɑðər/ |
アメリカ英語では「R」は巻き舌で発音されるのが特徴的ですが、イギリス英語で「R」を発音する場合は巻き舌音が少なく感じられます。
特徴②:長めの母音/ɑː/
そしてイギリス標準英語の特徴的に使われるのが長めの母音/ɑː/ の音です。
イギリス標準英語発音 | アメリカ英語発音 | |
Bath | /bɑːθ/ | /bæθ/ |
Can’t | /kɑːnt/ | /kænt/ |
Fast | /fɑːst/ | /fæst/ |
特徴③:語末のRに母音が続くときのリエゾン
Rで終わる単語の後に母音が続くときに /r/の音が追加されるのもイギリス標準英語の大きな特徴です。
通常、単語の最後にくる R は発音しないのがイギリス英語の特徴ですが、母音で始まる単語が続く場合は R を発音して、音をつなぎます。
例えば、
- our age→our rage
- four eggs→four reggs
- for a long time→for ra long time
のように聞こえます。
特徴④:割り込むR(Intrusive R)
イギリス標準英語には、スペルの中に R がないにもかかわらず、発音の中に R を割り込ませることがあります。
Rを割り込ませるのは2パターンだけです。
- 母音で音節が終わり、その後の音節も母音からはじまる時。
- 単語が母音で終わり、続く単語も母音から始まる時。
この時に限り、後続する母音を発音しやすくするため /r/をわざと挿入するのです。例えば、I saw a dog というフレーズが I sawra dog のように、Law and order が Lawrand order のように聞こえます。
単語でも2音節の単語 drawing が drawring と発音されます。
特徴⑤:はっきりと発音される T
イギリス標準英語では単語の中のTをはっきりと発音させる特徴も有名です。
イギリス標準英語発音 | アメリカ英語発音 | |
Water | /wɔːtə/ | /ˈwɑː.t̬ɚ/ |
Butter | /ˈbʌtə/ | /ˈbʌt̬.ɚ/ |
特徴⑥:/j/の前の子音/t/, /d/, /s/を発音する
故エリザベス2世はイギリス標準英語発音と呼ばれる容認発音(RP、Received Pronunciation)の中でも保守的RP(Conservative RP)と呼ばれる少し古風な発音が特徴的でした。
またイギリス標準英語発音に加え、女王のような立場の人しか話さないポッシュな話し方をしていました。
その特徴の1つが/uː/と/t,d,s/の間に/j/(※)の音が発音されることです。
(※)jの発音を含む英単語|一撃で英語脳になる
この保守的RP発音は現在失われつつあるRP発音とされており、この特徴の発音をする人は少なくなっています。
例えば「Tuna」を故エリザベス2世のように「/tjuːnə/」と発音する人もいますが、現在では「/ˈtʃuː.nə/」と発音する人もいます。
▼故エリザベス2世が「j」の音を入れて発音する「duty」(32秒あたり)
この発音は辞書によっても発音表記が異なることがあります。
イギリス標準英語発音 | 故エリザベス2世の発音 | |
Tuna |
|
/ˈtjuː.nə/ |
Gratitude | /ˈɡræt.ɪ.tʃuːd/ | /ˈɡræt.ɪ.tjuːd/ |
Super | /ˈsuː.pər/ | /ˈsjuː.pər/ |
Due | /dʒuː/ | /djuː/ |
故エリザベス2世の英語の特徴
史上最長の在位君主となった故エリザベス2世の話し方の中で特徴的だったのが、単語の最後に来るYの音をIに変える点です。
日本人が聞くと、語尾の長いYの音がかなり短く聞こえます。
▼故エリザベス2世が「Y」の音を「I」に変えて発音する「country」(1分41秒あたり)
しかし、故エリザベス2世の発音は、イギリス人にとっても少々度を超えた気品さがあるため、真似するよりは知識として知っておくだけで問題ありません。
このような話し方をするイギリス人はほとんどいないと考えられます。
イギリス標準英語発音 | 故エリザベス2世の発音 | |
Happy | /ˈhæp.i/ | /ˈhæp.ɪ/ |
Family | /ˈfæm.əl.i/ | /ˈfæm.əl.ɪ/ |
以下の記事で、イギリス標準英語発音の特徴を音声つきで詳しく解説しています。
アメリカ英語との違いも含めた特徴を母音・子音に分けてわかりやすく説明していますので、もっとイギリス英語の発音を磨きたい方はぜひ参考にしてみてください。
クイーンズイングリッシュが聴けるおすすめの映画
実際にイギリス標準英語を聞くことは、素晴らしいリスニングの練習になります。
そしてイギリス標準英語のリスニングでおすすめなのが映画鑑賞。
特に筆者のおすすめは以下の3つの映画です。
映画①:日の名残り/Remains of The Day (1993年)
最初におすすめしたいのがノーベル文学賞作家カズオ・イシグロの原作を映画化した『日の名残り』。
イギリス人貴族ダーリントン卿に長年仕えてきた執事ミスター・スティーブンスが過去を回想する姿を描いた作品です。
映画もさることながら、原作の小説もとても綺麗な英語で書かれているので、リーティングの練習にもおすすめです。
映画②:フォー・ウェディング/Four Weddings and Funeral(1994年)
2つ目は『フォー・ウェディング』。
優柔不断なイギリス人独身男性チャールズとアメリカ人女性キャリーが、4つの結婚式と1つの葬式を通してすれ違いを繰り返すラブ・コメディ。
キャシーはアメリカ人なので作品内でもアメリカ英語を話していますが、この映画のポイントはなんといっても主演ヒュー・グラントの訛りのないきれいなイギリス標準英語発音です。
ヒュー・グラントはイギリス標準英語を話す俳優としても有名なので、彼のインタビュー動画もイギリス標準英語のリスニングに最適です。
▼ヒュー・グラントのインタビュー
またイギリス各地で撮影された様々な結婚式スタイルやイギリス人の社交の様子など文化的な要素も興味深い作品といえるでしょう。
映画③:英国王のスピーチ/The King’s Speech(2010年)
最後は吃音というコンプレックスを抱えた内気なジョージ6世が言語療法士の治療を受けて吃音を克服し、第二次世界大戦に揺れる国民を勇気づけるスピーチに挑む姿を描いた『英国王のスピーチ』。
主人公ジョージ6世は、現君主チャールズ3世の2代前の君主で、故エリザベス2世の父親にあたります。
▼ウィンザー朝の家系図
画像引用:ウィンザー朝の家系図|Wikipedia
ジョージ6世が吃音に悩まされていたこと、兄エドワード8世が歴代最短在位期間で王位を退く歴史などイギリス王室の歴史についても学べます。
日本人がクイーンズイングリッシュを話すことは可能なのか
結論、日本人でもクイーンズイングリッシュで話すことは可能です。
StudySmarter UKの調査によると、イギリス国内でも純粋なイギリス標準英語を話す人の割合は総人口の約2%と言われており、イギリスで生まれ育った人であっても地域特有の訛りが見られます。
イギリスに留学しても、ワーホリに行ったとしても、完璧なイギリス標準英語の習得は一朝一夕でできることではありません。
しかしながら、イギリス英語の教材は全てイギリス標準英語でデザインされています。
実際ロンドンにある英会話スクールELT英会話に、日本人でもクイーンズイングリッシュ(キングスイングリッシュ)を身につけることは可能か伺ったところ「経験あるRP話者の講師からレッスンを受けることで、クイーンズイングリッシュおよびキングスイングリッシュを身に着けて頂く事は可能」とのご回答が!
クイーンズイングリッシュが学べるおすすめのオンライン英会話スクール
なるべくクセのないきれいなイギリス英語を身につけるためには、ネイティブ講師による英会話レッスンで、発音からイントネーション、使う単語や表現を直接学ぶのが一番の近道です。
特にイギリス人の中でも数少ないと言われるRP話者にレッスンを受けることができれば、クイーンズイングリッシュの
- 発音
- イントネーション
- イギリス英語独特の表現や言い回し
を完成度高く身につけることも可能です。
特に新型コロナウイルスパンデミックからはオンラインレッスンを提供する英会話スクールの数が増え、自分のニーズに合ったスクールのレッスンを受けられるようになりました。
クイーンズイングリッシュを身につけたいならELT英会話が最有力
本場イギリス・ロンドンにある英会話スクールELT英会話はオンラインレッスンも提供しています。
ELT英会話の講師はほぼ100%イギリス人。
しかも非英語話者に第二外国語として英語を教える資格を持った講師ばかりです。
留学する必要がなく、日本にいながらでもイギリスにある英会話スクールのレッスンがオンラインで受けられる……という今までにないスタイルでイギリス英語を学ぶことが可能です。
▼「T」の音を使ったイギリスの標準発音への矯正シーン 実際の体験レッスン時の様子より(音量注意)
レッスン内容も発音から文法・表現など様々な角度から展開していただき、独学では決して得ることのできない充実した内容の学びを得ることができました。
\入会特典:体験レッスンの受講料1,980円全額キャッシュバック!/
イギリス英語が学べるおすすめの教材
日本でもイギリス英語の教材を手に入れ、自分で学習することは可能です。
数あるイギリス英語教材の中でも特におすすめの教材3つをレベル別に紹介します。
教材①:究極のイギリス英語リスニングStandard
という方におすすめなのが『究極のイギリス英語リスニングStandard』です。
日本人英語学習者にとって必須となる初級英単語3,000語レベルの英単語で構成されているため、イギリス英語に慣れていない方や英語学習歴の浅い方にとっても気軽にリスニングに取り組めるようデザインされています。
教材は以下5つのジャンルから構成されています。
- 日常生活:「天気予報をチェック」「何時に、どこに集合?」など
- ビジネス:「ウォーカー・ホテルズのご案内」「注文と違うものが届きました」など
- 観光:「フィッシュ・アンド・チップス」「ビールの本場で何を飲む?」など
- 長文ナレーション:「スヌーカーのルール」「サッカーの楽しみ」など
- パロディー:「女王と首相」「スランプに落ちたシェークスピア」など
そして収録されている英文はたっぷり45本。
この1冊でイギリス英語のリスニングだけでなく、イギリス英語特有の単語やイギリス生活や文化に根ざした表現、イギリス文化や知識などを学ぶのにもピッタリです。
教材②:究極のイギリス英語リスニングDeluxe
前述した『究極のイギリス英語リスニングStandard』でイギリス英語の楽しさに目覚めた方や、すでに中級程度の英語力があるかたにおすすめなのが、続編である『究極のイギリス英語リスニングDeluxe』。
初級〜中級レベルの英単語6,000語で構成されており
- 「もう1杯飲んで行こうよ」
- 「何か変わったことは?」
- 「この金額おかしくない?」
などイギリス人のネイティブスピーカーがよく使うような自然な表現がたくさん盛り込まれています。
究極のリスニング英語Standardと同じく、内容はイギリス人の日常・観光・長文リスニング・パロディーという5つの章で構成されていますが、Standard版とDeluxe版の大きな違いはイギリス標準英語発音だけでなくイギリス各地のアクセントに触れられること。
彩り豊かなイギリス英語を聞きながら、イギリス文化をより深く知ることのできる1冊です。
教材③:イギリス英語を聞くTHE BLUE BOOK
中級〜上級者におすすめなのが『イギリス英語を聞くTHE BLUE BOOK』。
実際のパブ&レストランやイベント会場・ハリー・ポッター撮影地などの観光地で現地収録されたネイティブ同士のインタビューを用いたリスニング教材です。
音声だけでなく、序章には「イギリス英語の仕組みを知ろう」と題し、イギリス英語の一般的な特徴やアメリカ英語との発音の違いの説明なども盛り込まれています。
各チャプターにはイギリス英語特有の発音のポイントも添えられているので、それぞれのリスニングポイントをしっかりと抑えられるのもうれしい点。
イギリス標準英語発音だけにとどまらず、イギリス国内のさまざまなアクセント・ネイティブの話すスピード・個人の話し方の多様性に驚かされるのではないでしょうか。
以下の記事で、おすすめのイギリス英語の本・教材を紹介しています。
各教材の特徴から使用感・注意点まで細かくレビューしているので、ぜひ教材選びの参考にしてみてください。
まとめ
この記事ではクイーンズイングリッシュ(キングスイングリッシュ)の特徴と、日本人がクイーンズイングリッシュを身につけるための学習のヒントを解説しました。
【特徴】
- 直後に母音が続かないRは発音しない
- 長めの母音/ɑː/
- 語末のRに母音が続くときのリエゾン
- 割り込むR(Intrusive R)
- はっきりと発音される T
- /j/の前の子音/t/, /d/, /s/を発音する
【クイーンズイングリッシュが聴けるおすすめ映画】
- 日の名残り:Remains of the Day(1993年)
- フォー・ウェディング:Four Weddings and Funeral(1994年)
- 英国王のスピーチ:The King’s Speech(2010年)
【イギリス英語が学べるおすすめ教材】
- 究極のイギリス英語リスニングStandard
- 究極のイギリス英語リスニングDeluxe
- イギリス英語を聞くTHE BLUE BOOK
品が良くきれいでクセがない憧れのイギリス英語。
ご紹介したヒントを参考に、きれいなイギリス英語を身に付けるための第一歩を踏み出してみませんか?